ケーススタディ:オペレーターのトレーニングがビジネスを成功に導き、人材のモチベーションを向上させた事例

2022-07-21 :MGIケーススタディ(Taktiful社ブログ記事引用)

米国アリゾナ州のスペクトラム社ではオペレーターのトレーニングにより作業の効率化、コスト低減、収益性の確保を達成しました。

Spectrum Printing Company社概要

所在地:米国アリゾナ州ツーソン

業種: デジタル印刷

設立: 1986年

従業員: 30人

MGI JETvarnish 3DS 設置: 2016年

Spectrum事例紹介1

トレーニングの目的

経験豊富なマシンのオペレーターから仕事のコツを学ぶことは、非常に貴重である。

また、トレーニングにより正しい設定を学ぶだけではなく、マシン、基材、箔、ラミネート、インクの間に存在する非常に複雑な関連性について、貴重な洞察を得ることができる。

結果

  • 1回の作業で節約できた時間:75%
  • コスト削減。
    • 消耗品
    • 修理/メンテナンス
    • スループット遅延の削減
  • 収益性マージン:保護
  • 受賞歴: プリント・エクセレンスのための最もクリエイティブな箔の使い方

レベッカ・アーネット氏

レベッカ・アーネット氏は、印刷業界で経験豊富な印刷オペレーターです。グラフィック、ロゴデザイン、タイポグラフィー、Adobe Creative Suiteに精通し、Southwest University of Visual Artsでグラフィックデザインの学士号を取得した、芸術とデザインのプロフェッショナルです。

アリゾナ州ツーソンにある総合ビジネス印刷会社スペクトラム・グラフィックス社でインターンをしていたレベッカ氏は、プリプレス部門でデジタル印刷機用のファイル処理を手伝いながら、できる限りのことを吸収していました。

Spectrum事例紹介3



Rebecca Arnett
Award Winning JETvarnish Operator

当時のオペレーション・マネージャーであり、タクティフル社のテクニカルオペレーション・コンサルタントであるケン・ホイゼンガ氏は、デザインと印刷に熱心な彼女にとって、同じようなファイルを繰り返し処理することに飽きてきていることに気づきました。

「レベッカは責任ある仕事を任されず、退屈しているようでしたので、このままでは才能ある新星を失うと思いました」とケン氏。「そこで、彼女にデジタルカラー印刷の世界を紹介することにしたんです」。

レベッカ氏は、すぐにその魅力に取りつかれました。デザインの教育を受けた彼女は、実際に印刷物を作ることが大好きでした。プロジェクトが具体的に動き出すのを見るだけでなく、その機械がどのように動くのかに興味を持ち始めました。レベッカ氏は機器メーカーの技術仕様を調べ、なぜ、どのように機械が動くのかを質問し、印刷品質に影響を与える小さな問題のほとんどを解決する方法を探している姿をよく見かけました。

レベッカ氏はインターンを経てすぐに新入社員技術者として正社員になり、マシンを熱心に動かし続けました。彼女はデジタル印刷機のオペレーターとして、プレスルームの生産量を増やし、ダウンタイムを30%以上削減するスターへの道を歩んでいました。オペレーターとして成長するにつれ、レベッカ氏はシート見当合わせの改善方法、印刷ジョブに最適なデジタル印刷機、そして品質の改善方法を学びました。これらの経験が、彼女が次に挑戦するデジタル加飾に完璧に対応する準備となりました。

デジタル加飾機への挑戦

「デジタル加飾機を操作する場合、ポリマーの塗布はより芸術的になります」とケン氏は説明します。「スポットUVをどこに配置するか、シートの見当精度を完璧な状態に保つこと、そして適切な乾燥時間を知ることが重要なのです」。

デザイナーであるレベッカ氏は、JETvarnishのデジタル加飾機に惹かれました。彼女はすぐに自分のアイデアやプロジェクトが実現することに気づき、会社の同僚でさえ、レベッカ氏がありふれたプロジェクトを3次元の芸術作品に変えてしまうことに感銘を受けたといいます。また、JETvarnishの操作には多くの機械的な課題があり、トナーベースの印刷機とは全く異なる思考プロセスが必要であることも発見しました。

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「トレーニング前は、しわになったり、印刷位置がずれたりして、高価な箔をたくさん、時には1ロールの半分も無駄にしていました」とレベッカ氏は言います。

技術的な側面に加え、オペレーターは箔、コーティング、インクなどの消耗品の管理にも責任があります。トレーニングを受けていない場合、無駄やエラーが発生し、ROIが低下し、収益性が損なわれる可能性があります。

この経験は、何年もかけて試行錯誤を重ねることで得られることが多いのです。彼自身も経験豊かなオペレーターだったケン氏はレベッカ氏の教育をしていました。が、しかし、20人もの従業員をも助ける必要があり、教育は常に中断を余儀なくされ、レベッカ氏を良いオペレーターから優秀なオペレーターへの成長させることを妨げていました。

「私は幸運にも、メーカーのチーム内の非常に経験豊かな人たちと良い関係を築くことができました」とケン氏は語りました。「自分たちではできないメンテナンスが必要でメーカーの技術者が訪問するときはいつも、レベッカ氏の知識ベースを強化するよう技術者に依頼することにしていました」。

オペレータートレーニングがROIに与える影響

適切なオペレータートレーニングは、試行錯誤の年月を節約し、成功する仕事と失敗する仕事の違いを生むベテランのヒントやトリックをすぐに拾い上げることができます。このトレーニングは、オペレーターが自信を持って各作業に取り組めるよう、必要な情報を迅速に習得するためのものです。

  • 用途、基材、箔によって設定を使い分ける。
  • 紙を正しく送るには
  • 最適な出力と品質を得るための速度、温度、圧力の扱い方
  • ダインレベルや基材に応じたニスの扱い方
  • 初回から正しくジョブをセットアップし、無駄を省く方法
  • 最適なフォイルの選択と適切なアプリケーションテクニック
  • 異なる基材に対して複数のセットアップを作成する方法

結論

彼女の経歴とは裏腹に、デジタル加飾機への学習曲線は険しいものでした。レベッカ・アーネット氏は、デジタル加飾機のオペレーターとして経験を積むのに1年以上かかったのですが、1週間のトレーニングコースがあれば、学習期間をかなり短縮できただろうと言っています。

「トレーニング前は1日がかりだった仕事が、今では2時間以内に終わるようになりました」。

印刷機の能力を最適化する方法を学ぶことで、オペレーターは受賞に値するプロジェクトを制作し、収益性を最適化し、お客様にとってセンサリー印刷が当然の選択肢となるように支援することができます。

オペレータートレーニングにより、デジタル印刷機で生産するレベッカ氏の仕事の効率と品質が向上しました。その結果、廃棄物や修理費、メンテナンス費用が削減され、利益率を守ることができました。2022年、レベッカ氏はPrint Excellence Awardの「Most Creative Use of Foils」を受賞しました。

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