米国カラーインク社は多用途かつ技術重視のアプローチでパッケージングを新たな高みへ。
2022-06-09 :MGI事例紹介(PackagingImperssions 2021記事引用)
最新のデジタル印刷&デジタル後加工技術とアナログ技術の併用により、カラーインク社は提供する製品とその市場セグメントの両方において、その多用途性で高い評価を確立しています。
Color Inkカラーインク社概要
最新デジタル技術と従来技術の併用
1984年の創業以来、カラーインク社では技術投資と顧客へのサービス提供の両方にどのように取り組むかが、常に最優先の課題でした。
米国ウィスコンシン州サセックスに本社を置くプリントサービスプロバイダー、カラーインク社の社長、トッド・マイズナー氏は「何かもっと良い方法はないだろうか、というのが私たちのこだわりです」。
プリプレス、デジタル印刷、フィニッシングにまたがる最新技術と、従来技術の最新版をともに取り入れることが、約40年にわたって続いたカラーインク社の成功の原動力となりました。マイズナー氏は、このような技術の多様性により、カラーインク社は提供する製品とその市場セグメントの両方において、その多用途性で高い評価を確立してきたと付け加えています。
付加価値に着目したパッケージ分野に軸足を移す
カラーインク社のオペレーション担当副社長でトッド マイズナー氏の息子であるオースチン マイズナー氏によると、同社のルーツは商業印刷分野ですが、過去5年間はパッケージ分野に軸足を移し、付加価値に着目してさまざまな板紙パッケージ製品をレパートリーに追加しています。ブランドオーナーが市場投入のスピードアップに直面する中、短納期生産の必要性を認識している同氏は、デジタルソリューションがカラーインク社のパッケージングの成功に不可欠な要素であると説明しています。
同社はインクジェットとトナーのプラットフォームを採用しており、インクジェット側にはKomori Impremia IS29とFujifilm JPress 720、そしてトナー側ではKonica Minolta AccurioPress C6100を導入しています。印刷以外にも、Color Ink社はデジタル加飾機JETvernishやコンバーティングプラットフォームにも投資しており、デジタルがもたらす効率性を前面に押し出したクリエイティブなパッケージング製品を提供してい
デジタル印刷・デジタル加飾の強み
トッド・マイズナー氏は、その効率性は、顧客が少量の注文を必要としている場合に特に有効であると説明しています。例えば、カラーインク社のある顧客は400以上のSKUを生産していると言います。これらのSKUの中には、年間50万から100万個を必要とするものもあり、これはカラーインク社の従来機による生産に適したものです。しかし、年間500~1,000個の小ロットSKUに対しては、デジタル加飾用のMGI JETvarnish 3DやHighcon Euclid IIIレーザーダイカットシステムを含むカラーインク社のデジタル仕上げプラットフォームが、これらのジョブを迅速かつコスト効率よく生産する効果的な方法となります。
「従来の生産方法では、最低必要数を生産する場合でも鋼鉄製の抜き型を購入する必要があり、そのために高いお金を払い、未使用の製品を無駄にするといったコストがかかっていました」。「現在私たちは、フルターンキーソリューションを提供しています。デジタル印刷、抜き型、加飾を行いつつ、単価を下げることができるのです」。
マーチャンダイジング・ディスプレイの開発
カラーインク社のもう一つの重要な差別化要因は、パッケージ生産をサポートする印刷製品を提供する能力です。例えば、特に飲料分野では、カラーインク社のワイドフォーマット印刷能力により、店頭のPOPやPOSディスプレイを制作することができます。IncaのQ40i OnsetやSpyderX、Agfa Jeti Mira LEDなどの機器により、カラーインク社はパッケージの顧客をサポートし、製品のビジュアル・プレゼンテーションを強化する人目を引くディスプレイを提供することができるのです。
「ワイドフォーマットでは、マーチャンダイジング・ディスプレイを開発し、POPディスプレイをデザイン・制作しています」とトッド・マイズナー氏は言います。「商品のパッケージングだけではありません。私たちは、マーチャンダイジングのソリューションを提供しているのです」。
高品質でコスト効率の高いサンプルとプロトタイプ
さらに製品が市場に出る前に、カラーインク社ではデジタル生産設備を活用して、高品質でコスト効率の高いサンプルやプロトタイプを作成することができます。オースチン マイズナー氏は、デジタル印刷とHighcon Euclid IIIでのコンバーティングにより、ブランドオーナーは生産品質のサンプルを複製することができ、それを特定のパラメータの下で評価することができると説明しています。デジタル技術は、このプロセスを迅速かつ低コストで実現します。
「デジタルを使うことで、試作を軽快かつ迅速に行えるようになりました。デジタルツールを使って、4色印刷し後加工を加えた製品を提示することができるのです。Highconで仕上げたスポットUVの4色パッケージのビジュアルを、1回で仕上げることができ、抜型を用意する必要がありません」。
トッド・マイズナー氏は、これらの機能をすべて自社で持つ同社のさまざまな技術がパッケージングにもたらす可能性をお客様に伝えるには、ちょっとしたデモ&説明が必要だと言っています。
例えば、ジョブを実行する際、カラーインク社ではデジタル機器を使って、箔や特殊コーティング、UVニスなどの加飾を施した1点物のサンプルを作成することができると説明します。加飾によってパッケージがどのように強化されるかを見ることで、その顧客が将来の仕事においてこれらの技術を検討するきっかけとなるのです。
「箔やコーティングで一点ものを意図的にお客の前で生産することもあります」と言います。「ご要望通りのものを生産することができますが、更に箔やコーティングを施し、このような加工を追加することができます」と言うことができます。「それを見せると、お客様は驚かれます。それがきっかけで、今までとは違う考え方をするようになることもよくあります」。
社員のパッケージマインドの醸成
トッド マイズナー氏は、顧客にパッケージングについて異なる考えを持つよう促すことに加え、カラーインク社では、パッケージング生産がもたらす変化に適応するよう社員を奨励し、更に社員の意見を歓迎する社風を培ってきたと述べています。
同社のパッケージングへのシフトには技術的な投資が不可欠ですが、パッケージング生産の複雑性を見落とさないためには、考え方の転換も重要です。オースチン マイズナー氏によれば、カラーインク社は歴史的に「マーケティング志向」の企業であり、それは十分に役立ってきましたが、「製造志向」の開発により、チームは紙器製造の需要に迅速に適応し、印刷だけでなく型抜きや折り・接着にまで及ぶことができるようになったとのことです。
「我々はパッケージングマインドを受け入れたチームです」 と彼は言います。「そして、必要なツールを備えています」。
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