デジタル加飾印刷について
加飾印刷により箔や部分ニスコート、テクスチャをグラフィックデザインに追加すると、よりダイナミックで人目を引くインパクトが生まれることが知られています。 それはまた、人々が手を差し伸べ、加飾された印刷製品に「触れる」ように導く生化学的な本能的な反応を刺激するのにも役立ちます。 多くの研究調査によると、消費者と物理オブジェクト(加飾された印刷出力など)との関係は、仮想通信(電子メール、テキストメッセージ、ビデオなど)よりもはるかに深く、豊かで、意味があることがわかっています。
近年印刷は消費者の少量多品種、短納期ニーズに応えるためデジタル化がどんどん進展しています。そのデジタル印刷の有用性を更に際立させるために、加飾も版や型を必要としないで自由度の高いデザイン表現、小ロット生産、そして短時間での加工が可能なデジタル加飾が今後センサリー印刷には必須となるでしょう。このためこのサイトではセンサリー印刷を支える技術として、デジタル加飾を紹介していきます。
センサリー印刷を実現するデジタル加飾にはどんな技術があり、どんな効果があるか。
1.スポットUVニス加工
「UVニス加工」とは、紫外線(UltraViolet ray)を照射することによって塗布したUVニスを瞬間的に硬化させるコーティング技術。デジタルデータを基にインクジェット技術でUVニスを塗布するため、版やスクリーンを必要としません。光沢度最大99 GU(グロスユニット:鏡面が100GU)の高い光沢が得られる表面加工です。
光沢のあるニス効果で印刷物に高級感と立体感やシズル感を与え、思わず触れてみたくなる視覚への訴求と、触った時のリアルな質感による触覚への訴求表現が可能です。
【スポットUVニス加工の種類】
a) 薄盛UVニスコート:厚さ3μ~
b) 厚盛(エンボス)UVニスコート:厚さ20μ~100μ (200μ)
c) テクスチャUVニスコート:同一紙面上でニス厚を変え凹凸のテクスチャを再現することができ、よりリアルな質感を表現できます。
2.デジタル箔加工
「デジタル箔加工」とは従来の版の代わりに、デジタルデータをUVインクで描いた部分(無版)に箔シートを押し付けることにより、メタリック調の加飾を行う加工方法です。
金・銀等のメタリック箔、ホログラム箔、赤黒青黄色等の蒸着箔を使うことができ、メタリック感(金属光沢)や多様な質感を印刷物に付加できるため、プレミア感の演出や視覚的演出効果での棚での視認性を際立させることができます。
【デジタル箔加工の種類】
a) 薄盛箔:厚さ3μ~”
b) 厚盛箔(エンボス箔):厚さ20μ~100μ (200μ)
3.スポットUVニス+エンボス箔
印刷物を複数回加飾することでスポットUVニスとエンボス箔や多色箔を組み合わせ、より印象に残るセンサリー印刷物を作成することが可能です。デジタル技術により複数回加飾しても見当精度の高い結果が得られるようになりました。
4.幅広いメディアへの加飾加工
コート紙、マットコート紙、マット・グロスラミネートされたメディア、水性コーティングされたメディア、合成紙などへの加飾が可能です。各メディアへの適合性は事前に確認することをお勧めいたします。
使用する機器により幅広いサイズのカット紙(A4~B1)への加飾が可能です。
5.シュリンクフィルムへの箔押し加工
ロール紙対応機種では普通紙やシュリンクフィルムへの箔押し加工が可能な機種もあります。