米国DMS社は急成長中の市場 – クラフトビールの販売促進用ポスターをMGI JETvarnish 3DSで作成しました。

2021-05-06 :MGIケーススタディ紹介(オリジナル記事2018年)

DMS社が、UVニスと箔の新しい印刷後加工能力をどのように活用したか、詳細に説明します。

DMS Color社概要

所在地:米国アラバマ州バーミングハム

業種: Web-to-Printサービスプロバイダー

設立: 2005年

従業員: 23人

MGI JETvarnish 3DS設置: 2017年

急成長中の垂直市場に焦点を当てる:新しいクラフトビールの発売促進ポスター

米国のクラフトビールは近年市場が急成長しています。この市場でトップブランドのSweetWater Brewery社の新クラフトビールの発売促進にDMS Color社が大きな役割を果たしました。同社が作成したホログラム箔を効果的に使ったポスターが小売店やバー、イベント会場で大変好評で販売促進に貢献しました。同シリーズのポスターは2018年と2019年のFSEA Gold Leaf Awards(米国箔及び特殊効果協会の優秀賞)を受賞しました。

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「420 Extra Pale Ale」ビールのポスター

ジョージア州アトランタに本社を置くビール会社SweetWater Brewing Companyで最も人気のあるビール「420エクストラペールエール」は、初めて醸造された1997年4月20日にちなんで名付けられました。この西海岸スタイルのペールエールは、同社の多くのラベルに描かれている大きなニジマスが目印です。

SweetWater社は、「420 Extra Pale Ale」のブランドとシンボルであるニジマスをアピールするポスターを作成したいと考えていました。同社は、デジタル印刷、グラフィックデザイン、新しい装飾技術を組み合わせたデジタル印刷会社である、アラバマ州バーミングハムのDMS社ポスターの作成を依頼しました。

人目を引くポスターの作成

DMS社ビジネス開発部長のデービッド ルーラ氏によると、「SweetWater社から箔とUVニスの仕上げ技術を使って、目立つポスターを作成するよう求められました。SweetWater社は、同社ビールの認知度を高めるために、このポスターをより目につきやすく、人目を引くような場所に貼る計画で、アメリカの各地域に配布するために十分な枚数のポスターを作る必要がありました」。

「ポスターの上部3分の1を占めるSweetWater Brewing Companyのバナーと前面に配置されたニジマスの間には、カヌーに乗った2人の釣り人がいて、1人がマスを釣り上げ、もう1人がパドリングしているように見えます。これらのグラフィックはクライアントから提供されたものですが、仕上げの工程がデジタルなので、提供されたグラフィックをベースに、箔やUVニスを重ねる部分のマスクファイルは自分たちでデザインしなければならず、かなりのチャレンジでした」とルーラ氏は説明します。

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ポスター作成手順

まず最初に行ったのは、なにも印刷していないポスター用紙にホログラム箔を貼ることでした。「MGI JetVarnish 3DSを使って、箔を付けたいデザイン部分にホログラム箔を貼りました」。次にホログラム箔を貼ったポスター用紙にコニカミノルタC1100デジタルプレスでCMYKオーバープリントを行いました。「通常の印刷との違いは、紙の上にトナーを乗せるだけではなく箔の上にもトナーを乗せるということです」とルーラ氏は言います。「青空、マス、魚の周りの水滴、州境の標識などは、トナーの下にホログラム箔を重ねています。トナーを塗布すると、ホログラム箔上の色は深みのある玉虫色になります」。

その後、「ポスター用紙をMGI JetVarnish 3DSに戻して、グロスUVニスを保護膜として最上層に塗布しました」とルーラ氏。この工程により、オーバープリントされたホログラム箔の効果が最大限に発揮されるとルーラ氏は言います。「すべてのものが光り輝き、作品にさらなる奥行きを与えています」。最後に特にエンボス感を強調したい部分にUVニスを重ね塗りしました。「SweetWaterのポスターは、420の看板のエンボス感を出すためにMGI機を何度も通過させましたが、すべて完璧な見当合わせができています」とルーラ氏は締めくくりました。

クリエイティブなデザイン

部分ニスのマスクファイル作成は、デザイン上の挑戦でしたが、同社はこれを歓迎しました。「ここでは、クリエイティブな精神が楽しく自由に発揮されなければなりません。しかし、最大限の効果を得るためには、ニスや箔を適切な位置に配置する正確さも必要です」とルーラ氏は言います。「UVニスの量が多すぎても少なすぎても、そのバランスを見極めるのが腕の見せ所です。すべてにニスを塗ってキラキラさせればいい、と言うのは簡単ですが、それではやりすぎです」。「同様にその逆もあります。UVニスの量が少なすぎると、何もしていないかのような地味な仕上がりになってしまいます。適量であることに加えて、箔とニスをどこに配置するかが重要です。箔効果、ニスの重ね塗り、3Dニスの効果を一つのデザインで表現する場合は特にそうです」とルーラ氏は言っています。

UVニスから印刷まで、すべてのプロジェクトがデジタルで行われたため、従来のオフセット印刷で必要とされていたセットアッププレートやローラーの長時間のテストウォームアップなどは必要ありませんでした。「見当合わせでもクリエイティブでも、マスクファイルに問題がある場合は、フォトショップやイラストレータで簡単に変更することができます。見当合わせや箔の効果、3D効果の変更は10分以内に新しいプルーフを作成して確認できます。さらに良いことに、箔の色も変更は2分以内ででき、新しいサンプルテストに備えることができます」。

ポスターの効果

ルーラ氏によると、このポスターに対するお客様の反応は「激変」していたそうです。「SweetWater社とその顧客は、歴史上初めてニジマスが本物のニジマスのように見える印刷物を見て、顎が落ちるような反応を示しました」。さらにルーラ氏は、UVニスのエンボス感を利用した仕上げ技術は「最高」、箔を加えることは「とても良い」、デジタル印刷は「素晴らしい!」とのこと。これらをさまざまに組み合わせることで、「これまで想像もしなかった創造性が発揮され、お客様の心を揺さぶることができる」と言っています。

「SweetWater社のこのような仕事は、UVニスと箔による新しい加飾能力が何をもたらすかを示す良い例です。お客様にこのような装飾を提供できるようになったことで、新しい扉が開かれ、過去にはなかった高レベルのプレミアム顧客とのチャンスが生まれました」とルーラ氏は締めくくりました。

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