台湾の印刷会社がMGIの連帳デジタル加飾機JETvarnish 3DW を導入し、ラベル印刷&マスキングテープ印刷工程の効率化と製品の差別化・高付加価値化を実現しています。

2020-10-06 : 2020年9月インタビュー記事

台湾台中市にあるラベル印刷会社Feng Peng Label(FPL)社はMGI の連帳デジタル加飾機JETvarnish 3DWを2年前に設置。感性に訴える3D箔・3Dニス加飾を活用し、コロナ禍でも事業を拡大中です。

「お客様が3D箔・3Dニス加飾されたマスキングテープやラベルを手にして、“今までこんなものを見たことが無い”と驚き感動するのがとても嬉しく、最先端の技術を提供できる自分たちの会社を誇らしく思います」。

(ゼネラルマネージャー、イーミン・ウー氏)

Feng Peng Label社概要:

所在地:台湾台中

設立:1982年

従業員:60名

印刷機:EPSON Sure Press、Domino UV IJ

MGI JETvarnish 3DW連帳加飾機 設置:2018年12月

加飾機用途: マスキングテープ(70%)、ラベル(30%)

1982年創業のFPL社は、靴箱に貼付するラベルや、健康食品、ワイン、医薬品などのラベル・ステッカーの印刷を手がけていました。しかし次第に激しくなる競合との価格競争を避けるため、創業者の娘であるイーミン・ウー氏は2014年に、その頃は未だ台湾では珍しかったデコレーション用マスキングテープの生産を始めました。

マスキングテープは自社ブランド「UR TAPE」で自社直営店や台湾の書籍店チェーンでの店頭で販売する他、オンラインでのカスタマーオリジナル マスキングテープの受注販売や、OEM生産で香港・中国・欧州・米国等への輸出も行っています。販売も次第に伸び、今では売上の70%をマスキングテープが占めています。

デジタル加飾印刷でお客様の要望に応える

現在、マスキングテープは大量に生産された安価な中国製品が出回っていますが、FPL社ではデザイナーとのコラボによる独自のデザイン力と製品の品質で差別化し、販売を伸ばしています。

テープの原反は台湾で入手できる廉価なものではなく日本から輸入した和紙風合いの用紙にこだわり、品質確認も印刷からスリット、包装の各工程それぞれで徹底した目視検査により、印刷不良の出荷を無くし顧客満足度を高めています。

FPL事例紹介2

更にお客様の要望に応えるためMGI社のデジタル加飾技術に注目し、2年もの検討の後、2018年末にMGI JETvarnish 3DWの導入を行いました。

お客様は、何か新しくて今までのマスキングテープとは違うものを要望していました。箔押しはそれまでもありましたが、マスキングテープに使えたのは平箔で、デザインも版の制約で長さが25㎝までに限られていました。

MGI JETvarnish 3DWでは3Dのエンボス箔を使うことができるため、輝くデザインのマスキングテープを提供できるようになり、デザインも長さ100cmまで使えるようになり自由度が格段に上がりました。

またそれまではなかった3Dニスで加飾したマスキングテープを、FPL社が初めて提供することができるようになり、お客様の“なにか新しい、今までとは違ったもの”という要望に応えられるようになりました。

ゼネラルマネージャーのイーミン氏はこう言っています。「お客様が3D箔・3Dニス加飾されたマスキングテープやラベルを手にして、今までこんなものを見たことが無いと驚き感動するのがとても嬉しく、最先端の技術を提供できる自分たちの会社を誇らしく思います」。

差別化で新規顧客を獲得

“なにか新しい、今までとは違ったもの”は競合とのシェア争いにも大きな変化をもたらしました。それまでは業界の色分けが決まっていて、競合他社のお客様がFPL社から仕入れることはなかったのですが、唯一FPL社でしかできないデジタル加飾のマスキングテープを求めて、FPL社にとって新規のお客様が増えてきました。

またデザイン自由度の高いデジタル3D箔・3Dニス加飾にデザイナーも興味を持つようになりました。これらの加飾をすることで彼らのオリジナルデザイン マスキングテープに付加価値が付き、利益も増えることからFPL社に制作を依頼するデザイナーも多くなりました。彼らがデザインし加飾を施して人気となったユニークなオリジナルデザイン マスキングテープの品揃えも増えました。

3D箔・3Dニス加飾のラベルも好評

ラベルでも3D箔・3Dニス加飾を施したサンプルをお客様に見てもらい、“なにか新しい、今までとは違ったもの”をアピールして新規顧客の獲得を進めています。

「台湾のお客様はユニークで他とはっきり違ったアイデアが好きなので反応はとても良く、デジタル加飾のラベルが新規顧客に採用されるようになりました。台湾のワインメーカーやお酒のメーカーの製品ラベルとして使われ始めています」とイーミン氏が言っています。

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輸出ビジネスにも貢献

FPL社では台湾市場以外に、マスキングテープを海外へ積極的に輸出しています。輸出拡大のために日本や欧州の展示会に参加し、デジタル加飾を施したマスキングテープを紹介したところ評判はとても良い、とイーミン氏が言っています。

「今年2月のフランクフルトで開催されたCreativeworldショーで3D箔・3Dニス加飾のマスキングテープを展示したところ“マスキングテープでこんなことができるなんて考えたことも無かった”とお客様がとても驚いていました」。

デジタル加飾を施したマスキングテープの評判は良く、3D箔加飾指定で欧米からの注文が入るようになりました。FPL社のデジタル加飾の特徴も理解するようになり、これまで欧米では15mm程の幅の狭いマスキングテープの注文が多かったのですが、このところFPL社の加飾デザインをより楽しめる幅の広いデザインでの注文が増えています。

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販売拡大に向けて

2年前にMGI JETvarnish 3DW連帳加飾機を購入して以来デジタル加飾の仕事が増え、当初は一人のオペレーター1シフトで行っていた同機での生産を、現在では二人のオペレーター2シフトで行っています。 印刷能力も増強が必要となったため、デジタル印刷機の増設を計画しています。イーミン氏が付け加えました。「今後のビジネス拡大に備え、3人目のオペレーターのトレーニングを始めようと思っています」。

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For more info http://www.mgi-fr.com