デジタル加飾の新たな用途:センサリー御朱印 [ 箔押し御朱印 ] その3

2024-01-11 :MGI事例紹介(オリジナル投稿)

デジタル加飾で箔押しや厚盛ニスを施したセンサリー御朱印は、その金・銀等の箔の煌びやかさやエンボス箔の触感が醸し出す特別感が寺社様や参拝客の皆様に好評で、採用事例も着実に増えてきました。この記事ではそんな「センサリー御朱印」の事例を2回に分けて紹介致します。

センサリー御朱印(箔押し御朱印)

御朱印は神社やお寺を参拝した「参拝証明」として押印される印章印影で、御朱印帳に神社仏閣の名称と参拝日を墨書きし、印章を朱色で押印したものが一般的です。近年は御朱印帳に直書きしてもらう他に、「書置き」といわれるあらかじめ書かれた、あるいは印刷された御朱印が頒布されることも増えてきました。

書置き御朱印の中には更に切り絵や刺繍、透かし等を加えたものがあり、特別御朱印として人気になっています。箔押しを施したセンサリー御朱印もこれら特別御朱印の一つとして徐々に知られるようになりました。

センサリー御朱印は見て・触れて・感じ、感性に訴えるかける御朱印として、株式会社RYOが2022年後半から紹介し始めました。その後センサリー御朱印の金箔・銀箔押しの煌びやかさ、エンボス箔の好触感、また繊細なデザインの美しさが醸し出す特別感が寺社様や参拝客の皆様に評価されはじめ、採用事例も着実に増えてきました。この1年間に6つのお寺様、11の神社様、合計17の寺社様に新たに採用され、再注文を頂くようになりました。以下に最近採用頂いた事例を紹介致します

源覚寺様『蒟蒻閻魔様御朱印』

今年開山400年を迎える東京都文京区の源覚寺様の新春特別御朱印『蒟蒻閻魔様御朱印』をお造りしました。

こちらの閻魔様が「こんにゃくえんま」と呼ばれるのは、次のような言い伝えがあります。

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宝暦(1751〜64年)の頃、老婆の眼病を閻魔大王が自身の右目を与えて治し、老婆は感謝して好物の「こんにゃく」を断ち、供え続けたとされています。 以来、「こんにゃくえんま」と呼ばれ眼病治癒の閻魔さまとして信仰を集めています。

御朱印は三好副住職様の力強い一眼の閻魔様イラストを基に、金箔と赤箔二色のエンボス箔を使い、煌びやかでかつ迫力のある閻魔さまとして仕上げました。

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箔面積が広いため箔を均一に載せるのが大変難しいデザインなのですが、研文社の卓越した経験と熟練の技でとても美しい出来栄えとなりました。エンボス箔を施したお顔をなぞると、その凸凹した触感からパワーが得られる気がします。顔面いっぱいが赤箔の厳しい表情からは、閻魔様の慈悲の一眼の有難さを感じる御朱印です。

用紙は箔が綺麗に載り、かつ墨が使える特殊な紙を使っています。書き入れをしている筆耕さんたちからは、書きやすく墨なじみがよい紙とご評価頂きました。同御朱印は令和6年1月1日から頒布されています。

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下神明天祖神社様『初詣 宝船御朱印』

東京都品川区二葉にある下神明天祖神社様の2024年お正月『初詣 宝船御朱印』をお造りしました。こちらの神社の御神木であるカヤは樹齢600年を超えているとの見立てもあり、社も室町時代には在ったと想されます。現在では品川区内最大の御神木と大狛犬や最長の参道などを有し、神社を中心に雅楽の稽古が盛んに行われるなど伝統文化継承にも力を入れている神社様です。

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お造りした『初詣 宝船御朱印』は明るく福福しい新年を祝う清々しくて上品な色でまとめたデザインとなっています。用紙は和紙の風合いに印刷され、お正月のめでたさを引きて輝く金箔でエンボス箔押しされています。

また『初詣 宝船御朱印』には最初から読んでも逆から読んでも同じ音になる「回文歌」が添えられています。

なかきよの とおのねふりの みなめさめ

なみのりふねの おとのよきかな

正月2日の夜、上記の和歌が書かれた宝船の絵を枕の下に置き、歌を3度読んで寝ると吉夢を見られるという風習があります。こちらの御朱印を枕の下に置いて寝たら、良い夢がみられそうです。

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次回センサリー御朱印その4に続く。

以前のセンサリー御朱印事例については以下の記事をご参照ください。

センサリー御朱印その1 

センサリー御朱印その2 

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